毎月1回の生活習慣相談で、患者さまに一番合った治療法を提案しています

当院には2019年から2型糖尿病で通われている80代女性の患者さんがいらっしゃいます。美味しいものが大好きで、旦那さんが料理人ということもあり、日々食事が生き甲斐になっています。
内服でずっと治療していましたが、腎機能の低下や合併症の症状が出ていたので、2021年9月より週1回のGLP-1を開始、筋肉量を維持しつつ体重は75kgから71kgまで減量。現在も当院で服薬管理や食事・運動を含めた治療を継続しています。

2型糖尿病はインスリンの分泌が少なくなってしまったわけではなく、すい臓から分泌されるインスリンの働きの低下、つまり「インスリンの作用不足」が原因で起こります。

この作用不全は、肥満や運動不足や食べすぎといった生活習慣の乱れが引き起こすと考えられています。そのため、当院では、毎月1回、生活習慣相談を実施しています。内容としては、日々の運動と食事に関してです。運動に関しては、1日の活動量の把握。食事に関しては、アプリを活用して食事の写真をとっていただき、より具体的に患者様の食事の内容と摂取量を把握します。両者を把握した上で、運動や食事の改善の提案をし、患者さまに合わせた目標設定をして、日常の行動レベルまで落とし込んでいきます。

2021年9月より開始したGLP-1 は、食事を摂ると小腸から分泌され、インスリン分泌を促す働きがあるホルモンの1つです。

GLP-1には、血糖値のコントロールと食欲を抑制する働きがあります。GLP-1は食事を摂ったあとの血糖値が高くなった時のみインスリンの分泌を促してくれるので、インスリン注射で起こる低血糖のリスクを防ぐことができます。また、生活習慣の改善により、GLP-1を止めることができます。

食事は、患者さんにとっての生き甲斐です。
私たちは、その生き甲斐を奪うことなく、患者さんに一番あった治療方法を提案し、そのサポートをさせて頂いております。
患者さんが継続して健康でいられること、薬に頼るのではなく生活の改善で少しずつ薬を減らしていくお手伝いをさせて頂いております。

>>美味しいものを食べながらも、糖尿病の治療をされたい方はこちら

| ニュース&ブログ一覧へもどる |