BIGTREE.練馬クリニックでは、高血圧や糖尿病、脂質異常症などといった生活習慣病をお持ちの方に対して、主に薬物療法、食事療法、運動療法を行っております。
その中でも今回は高血圧をお持ちの方に対しての食事療法についてご紹介したいと思います。
日本人の食事摂取基準(2020年版)の目標量では、成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満とされています。また、日本高血圧学会は高血圧患者における減塩目標を1日6g未満にすることを強く推奨しています。
高血圧には本態性高血圧と二次性高血圧とがあります。日本人の大部分の高血圧は、食塩の過剰摂取、肥満、飲酒、遺伝的体質、過労、ストレスなどが組み合わさって起こると考えられています。なかでも、日本人にとって重要なのは、食塩の過剰摂取です。高血圧の状態が続いてしまうといずれ、心筋梗塞や脳梗塞などといった動脈硬化の疾患につながってしまうのです¹。
当院では主に管理栄養士、看護師が中心となって栄養指導を行っております。
マイカルテというアプリをご登録いただき、日々の食事の様子を患者様に撮影していただき、一緒に共有しながらその方の生活に合わせて改善点やアドバイスをさせていただきます。
【高血圧治療の基本】
①血圧のコントロールはまずは減塩から
②塩分を抑えるのと同時に過食を防いでエネルギー量を減らす
③バランスの取れた食事を規則正しく、腹八分目に
【高血圧の方への食事指導の主な指導内容】
①漬物を控える
②具だくさんの味噌汁にする(できるだけ1日1杯までに)
③麺類の汁物を残す
④調味料を工夫する→減塩醤油、塩から胡椒に、香辛料を用いる
⑤野菜を積極的に摂取する
⑥外食や加工食品を控える
⑦食卓に調味料を置かない
これらの項目を基盤に患者様のご生活にあった食事メニューを提供し、まずはできる部分から介入させていただきます。
【食事変化の例】
60代男性 めまい、頭重感で来院され血圧高値で相談を実施
現在の様子
・減塩醤油の購入し使用している
・コンビニ弁当が多かったが生協で日替わりの献立メニューを自炊するようになった
・味噌汁を飲む際は野菜を具だくさんにし、具材を入れ後からスープをよそうになった
・休みの日は散歩を心がけるようになった
近年では、特に内臓肥満を伴う高血圧の割合が増えています。このタイプの高血圧は、やがて脂質や血糖、尿酸、肝機能にも異常を来し、メタボリックシンドロームに進行しやすくなるので、特定保健指導を利用して、進行しないうちに減量を始めることが大切です。
高血圧の原因となる生活・環境要因には、運動不足、睡眠不足、過重労働、過剰飲酒、寒冷、ストレスなどがありますので、当院では食事だけでなく生活全体のサポートをさせて
いただきます。
ぜひ高血圧や生活習慣病でお困りでしたら、些細なことでもお話をお伺いします。
1)厚生労働省 高血圧 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-003.html
2)半田 俊之介 血圧が高い人がまず最初に読む本