硬膜外ブロックは、注射後に安静時間が必要になります。
基本的には安静時間は30分ですが、注射直後は、足の力が入りにくくなることがあります。
あまり時間が読めない場合もございますので、仕事の直前は避けていただいたほうが良いでしょう。
当日お仕事をすることは問題ありませんが、入浴は注射後3~6時間の間は避けてください。
硬膜外ブロックをした場合、注意事項として下記のことが挙げられます。
- 下肢の脱力
- 入浴やシャワー
- 注射部位の絆創膏
- 出血
- 感染
- 脊麻後頭痛
下肢の脱力
注射の直後は足の力が入りにくくなります。
硬膜外ブロックの後は、30分ほど休んでからご帰宅いただきます。
当日お時間がないようであれば、他の日に改めて治療をすることになります。
また、足に力が入るまでの時間には個人差があります。
お時間がしっかり確保されているときに治療をするのが良いでしょう。
注射の直後は歩行にふらつき感が出る場合がありますが、これは薬液の効果で必ず元に戻ります。
入浴やシャワー
硬膜外ブロックの治療後、3~6時間は入浴やシャワーをお控え下さい。(感染予防のため)
注射部位の絆創膏
注射したところに絆創膏を貼付された場合、そちらは当日中にはがしてください。(皮膚のかぶれを防ぐため)
また、硬膜外ブロックは、脊髄を包む膜の外側に針を進めて治療薬を注入する治療です。
下記のような合併症が起きる可能性があります。
出血
針を使用した治療ですので、出血を引き起こすことがあります。
針を体内に進める際に、稀に内出血を起こすことがあります。
特に元々血が止まりにくい体質の方、心臓病や脳梗塞等で血をサラサラにするお薬を内服中の方はこの危険性が高くなりますので、事前の問診であらかじめ申し出て頂きます。
感染
皮膚をしっかりと消毒して行いますが、体外から針を刺すことで体内に菌が入ってしまい、感染を起こすことがあります。
特にお薬や疾患により免疫機能が低下している方、重度の糖尿病の方ではこの危険性が高くなりますので、よく医師と相談してリスクを理解したうえで、治療をするか決定しましょう。
脊麻後頭痛
針が硬膜を貫いて局所麻酔薬が硬膜外腔の内側に浸み出した場合、稀に下半身に麻酔がかかったようになることがあり、力も入らなくなります。
いずれの場合でも3時間程で症状は改善しますが、脳脊髄液が針穴から漏れ出すことにより、その後2~3日間頭痛を伴うこともあります。長く続くようであれば医師に相談しましょう。