血圧を下げる薬を飲んでいますが、飲み続けて副作用はないのですか? 

飲み続けて副作用があることは基本的にはありません。
しかし年齢を重ねることで生理機能が低下した場合、薬の効き方に影響し、それによって副作用が起こる場合はあります。

その為、薬の蓄積には影響せず、加齢の生理機能の変化で起こる場面があります。 

高血圧は大半が薬を使用した血圧のコントロールが必要です。場合によっては、減塩等で血圧を下げられる場面もありますが今回はその方々は除外して説明します。

 高血圧の薬はなぜ飲み続ける必要があるのか 

高血圧の薬は、治療薬ではなく予防をしていくための薬だから飲み続ける必要があります。
なぜならば、血圧を下げるといった役割だけでなく高血圧によって脳出血や脳梗塞、心筋梗塞や腎不全といった病気に対して予防ができるからです。

リハビリと血圧に関して 

運動療法の処方が行われる際も、血圧も非常に大事になってきます。
血圧が高い状態で高負荷の運動を行うと血管に負荷がかかり、脳梗塞や脳出血を起こす危険性があるため運動負荷の調整や場合によっては運動を行わない場合もあります。

基準となる値が下記になります。場合によっては下記の値も低く調整されることもあります。 

収縮期血圧が180-200mmHg以上または90-100mmHg以下
拡張期血圧が110mmHg以上または50-60mmHg以下

以下 その為、薬によるコントロールは運動に対しても非常に重要になってきます。

降圧剤による副作用

上記にて降圧剤を長期的に続けることへの副作用はないと説明させていただきました。
しかし、降圧剤を使用して起こる副作用はあります。
降圧剤も薬によって作用する場所や副作用が異なります。簡単にそれぞれに関してお伝えしていきます。 

カルシウム拮抗薬 

カルシウム拮抗剤を使用する際には、血管拡張による動悸、頭痛、ほてり、むくみなどの副作用に注意する必要があります。
また、歯肉が厚くなったり、腫れたりするリスクも示唆されています。

カルシウム拮抗剤を服用中に、歯の治療を行う場合には、必ず担当医に伝えるようにしましょう。

また、カルシウム拮抗剤のなかには、グレープフルーツを一緒に飲むと、薬の効果が強くなってしまい、副作用が出やすくなるものもあります。
種類によって異なるため、処方された薬の注意点について、医師や薬剤師に確認しておくと安心です。 
 

β遮断薬

自律神経に作用することから、脈拍数が少なくなったり、末端への血流低下による手足の冷えが起こったりする場合があります。

また、自己都合で急に飲むのをやめてしまうと、狭心症もしくは、高血圧発作を起こす可能性があるため、十分な注意が必要でしょう。 
 

α1遮断薬

α1遮断薬の副作用は、大抵の場合、初めて飲んだときに起こりやすいものです。
血圧が下がりすぎることで起こるめまいや動機、湿疹などが挙げられます。

少量から始めて、調整しながら服用するのが一般的です。

利尿剤

利尿剤を使用する際に注意したい副作用は、脱水や低カリウム血症です。
代謝の異常を招いてしまうので、基本的には少量ずつから使用します。 

上記以外にも降圧剤の薬はありますが、こういった形で副作用はあります。
その為、気になる症状があれば必ず医師に確認し判断していただくことが大事になってきます。

当院ではそういったことに関しても気軽に相談できるため、受付やリハビリの際などにお伝えしていただけたら先生の診察で対応させていただきます!

この記事は、BIG TREE. 練馬クリニックの院長、田部田 英之が
監修しています。

【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任

| よくあるご質問一覧へもどる |