頚椎症ってどんな病気?

首や肩、腕の響く痛み。つらい痛みは我慢せずにご相談を

首の痛みは眠れないこともあり辛いですよね。
下記のような症状は、迷わず当クリニックでご相談ください。

  • 首が痛い、回らない
  • 首に激しい痛みがある
  • 起床時や疲れたときに首が痛い
  • 首の付け根、肩、肘、腕にかけて、鋭い痛みやしびれるような痛みがある
  • 肩から肘の張り、冷感や灼熱感、締めつけ感がある
  • 首(身体)を動かすと腕の痛みが激しくなる
  • 安静にしていても、首や腕が激しく痛んで眠れない
  • 首を前後に動かすと痛くて日常生活がきつい


まずは、つらい痛みを取り除きます。次に機能回復を目的とした治療を行なっていきます。

また、リハビリテーション「予防医療」の主軸です。
機能回復のその先の、健康的な肉体づくり、身体機能の維持強化もサポートいたします。
将来寝たきりにならないで、人生を最後まで自分らしく生ききるために、健康な身体を一緒につくっていきましょう。

頚椎症の原因とは?

頚椎症は様々な原因で起こりますが、骨や筋肉の病気で、頚椎が直接阻害されている場合があります。
交通事故スポーツ外傷で起きることが良くあります。

代表的なものに、頚部脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、などがあります。

レントゲンなどの検査をしても原因が特定できない頚椎症は、同じ姿勢などの生活習慣ストレス不安不眠など心理的側面が影響して痛みが生じている可能性もあります。

見た目にはわからない神経の障害によって痛みが生じることもあります。


1.骨や筋肉の病気によるもの

頚椎捻挫

寝違えたのかな、と思って様子をみていても良くならないばかりか、徐々に痛みが強くなり、首を動かせなくなってきます。交通事故や頭部外傷によっても生じます。椎体と椎体の間の関節の炎症や椎間板の損傷により、首の筋肉が固くなり痛みを生じます。

椎間板ヘルニア

椎間板は頚椎の骨と骨の間のクッションの役割を果たしています。椎間板は骨より柔らかく、強い圧力が掛かると本来の位置から外に飛び出して神経を圧迫し、首の痛みや頚腕痛の原因となります。交通事故や不適切な首の施術により引き起こされることもあります。

変形性脊椎症

変形性脊椎症は、骨密度の充実した青年期にはめったに見られることがありません。主に50代以降に発症することの多い頚椎症です。

2.その他

検査をしても特に異常が見付からないか、歳相応の変化だけのことが良くあります。
検査では分からない、血流減少、筋力低下、筋肉のこわばり・凝りなどが重なりあって症状を起こしていたり、神経が痛みに敏感になっていたり、心因性、ストレスなどの要因が考えられます。

また、首から肩に負担がかかる姿勢のデスクワークや家事など、生活スタイルに原因がある場合も多くあります。

首から腕の神経痛はどうして生じるの?

頚椎に起こる異常によって神経根が圧迫されることで、肩や上肢に痛みやしびれるような痛みを引き起こします。

頚椎症の治療方法

検査、診断、投薬、注射、理学療法(リハビリ)など、多角的に機能改善と予防を行います。
治療の基本は保存療法で、神経ブロック注射や薬物療法、理学療法などが行われます。
痛みがコントロールできない場合は、外科的療法も検討していきます。

薬物療法

痛みの原因になっている疾患や痛みの程度に合わせて薬剤を選択し、処方します。服薬では改善が見られない場合、注射やリハビリを検討します。

NSAIDs(ロキソニン・ボルタレンなど)

いわゆる ”痛み止め” と呼ばれる非ステロイド性消炎鎮痛薬のことで、英語の頭文字をとって、NSAIDs(エヌセイド)と呼ばれます。
炎症を伴う痛みの急性期に、より効果的です。飲み薬、湿布、坐薬など色々なタイプがあります。
慢性的な重だるい痛みや、神経痛には効果がないことも多くあります。
胃腸障害、腎障害等の副作用もあり、特に高齢者への投与は慎重に行います。

オピオイド(トラマドールなど)

オピオイドとは、強い鎮痛作用を示す医療用麻薬で、脊髄と脳に存在するオピオイド受容体に結合することで、脊髄から脳への痛みの伝達をブロックします。癌性疼痛にも用いられ、脳や脊髄のオピオイド受容体に作用して痛みを和らげることができます。
1ヶ月以上長期にわたりNSAIDs(エヌセイド)を内服すると、胃腸障害や腎障害等の副作用が出ることがあるので、オピオイドの服用を検討します。
ただ、吐き気、便秘、眠気といった副作用に注意して使用する必要があります。

神経障害性疼痛治療薬(リリカ、タリージェ)

電気が走るような、ビリビリ、ジンジン、といった肩から腕に響く神経痛には有効です。
神経の痛みは、痛みを伝える物質(神経伝達物質)が過剰に放出されることによって生じると考えられているので、この神経障害性疼痛治療薬で神経伝達物質の過剰放出を抑え、痛みをやわらげます。
ふらつき、めまい、眠気の副作用がありますが、少量開始し、徐々に増量していくことで、副作用の頻度は減らすことが出来ます。

セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(デュロキセチン)

脊髄から脳に痛みを伝える経路に作用して、慢性的な痛みを抑制します。

神経ブロック注射

神経やその周りに局所麻酔薬や消炎鎮痛薬を注射して痛みをとる方法です。
一時的な効果だけでなく、興奮して過敏になった神経を落ち着かせ患部の状態を改善させます。
>>ブロック注射について詳しく見る

ハイドロリリース(ファシアリリース)

エコーで画像確認をしながら筋膜に注射で薬液を注入し、筋膜の癒着を剥がしていく治療。コリや疼痛は、筋膜が関わっていることから、その筋膜の癒着を剝がし、筋肉の動きを良くすることで、疼痛を解消する治療です。

レントゲン透視下ブロック注射

レントゲンを使って、体の中を視ながら行うブロック注射です。レントゲンで関節や神経を確認しながら、患部に直接注射するので、神経根ブロックなど皮膚から深いところに、正確に注射することができます。

エコーガイド下ブロック注射

エコー画像を確認しながらの神経ブロック注射です。神経の位置や、針先の深さ、さらに薬剤の拡散状況もリアルタイムで確認しながら施術できるので、安全性・治療効果も高くなります。


理学療法(リハビリテーション)

首の痛みが強いと動きたくなくなりますが、長期間動かないでいると、筋肉が衰えたり、関節が固くなり、更に頚椎症が治りにくなる、という悪循環を生じます。
理学療法は痛みをとるだけではなく、痛みに伴う症状をやわらげ、頚椎症になりにくい身体を作ります。
主に次のようなものがあり、いくつかの療法を組み合わせて進められます。
>>リハビリテーションについてもっと見る

運動療法

筋力強化やストレッチなどにより、筋緊張をやわらげて血流を改善したり、痛みの原因物質の除去を促します。

温熱療法

患部を温めて血管を広げ、痛みの原因物質の除去を促します。

電気刺激療法

低周波の電気刺激により、筋肉の収縮と弛緩を繰り返して筋緊張をやわらげ、痛みを伝える神経の働きを抑えます。

各種コルセット・サポーター

頚部の痛みに対して頚椎カラー・腰のコルセット・膝のサポーター等また、指や肘・足の関節に対してもサポーターをご用意しております。
急性期の頚椎症に対して、頚椎カラーで首の動きを制限し、首への負荷を減らすことができます。
ただし、痛みが引いてきたら徐々に外していかないと、首の筋肉が衰えてきてしまうため、痛みの状態に応じて、理学療法を組み合わせ、頚椎カラーの離脱を図ります。

予防のためにできること

頚椎症を起こさないためには、首回りの筋肉を日頃から柔らかくしておくことがとても大切です。
当院では患者様お一人お一人に合わせて、自宅で行える体操やストレッチ等を指導しています。
日々の生活に体操やストレレッチを取り入れて、筋肉を硬くしないように気をつけましょう。

頚椎症は、普段の生活習慣を見直すことが、大変重要です。
正しい姿勢を保つ、冷えを防ぐ、同じ姿勢を続けない、などを普段の生活で心掛け、首や肩への負担がかからないように注意しましょう。

一方で、すでに激しい痛みが出ている方は、自己判断は禁物です。
運動やストレッチを行う前に、まずは医師の診断を受けてください。

>>当院のリハビリテーション科では、お一人お一人の症状に合わせ、正しいストレッチを指導しています

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