帯状疱疹は、発症後3週間程度の間は特に炎症が強く、痛くて眠れない等おつらいこととお察しいたします。
日常生活にも支障をきたし、不安も大きいですよね。
痛くて眠れないことに対しては、通常の睡眠薬だと悪夢を見ることが多いため、神経痛・睡眠の質も改善するようなアミトリプチリン・デュロキセチンなどの処方薬が効果的です。
それに加えて睡眠薬を併用するか判断する必要があります。
目ヤニに関しては、目の粘膜に塗布する眼軟膏という選択肢があります。
帯状疱疹のウィルスが眼の周りの皮膚、瞼、場合によっては眼球を侵し、目やに、充血、流涙などの症状 が生じます。
目の粘膜が阻害され、痛みを除去しようとして目ヤニが出ているので、皮膚の炎症が収まれば徐々に症状も改善していきます。
帯状疱疹とは、水ぼうそうと同じウイルス「水痘・帯状疱疹ウイルス」が原因の病気です。
水ぼうそうになると、治った後もウイルスは症状を出さない状態で体内に潜み続けています。
そのため、水ぼうそうになったことのある人なら、ウイルスが体内に潜み続けているため、ストレスや疲労で免疫力が低下するなどをきっかけに帯状疱疹を発症する可能性があります。
壊れた神経や皮膚が痛みの原因になり、皮膚の炎症は通常2~3週間で治まります。
その間は、皮膚細胞が壊された痛みなので、痛み止めが有効となります。
痛み止めによる治療はあくまでも痛みに対する治療であり、帯状疱疹そのものを抑えるためには抗ウイルス薬による治療が必要となります。
夜も眠れないほどの強い痛みが続く場合には、ペインクリニックなどで神経ブロックと呼ばれる治療が行われることもあります。
神経ブロックは神経の近くに局所麻酔薬を注入して、神経の伝達をブロックする方法です。
神経痛は、発症後3か月経過すると帯状疱疹後神経痛という後遺症になってしまいます。
後遺症をなるべく残さないようにするためにも、発症後1週間以内に専門の医療機関への早期受診をお勧めします。
その後の痛みが大きく変わってきますので、まずは早めにご相談ください。
また、50歳以上の人は、ワクチンを接種することによって帯状疱疹を予防することができます。
ご家族などが同じ痛みで苦しまないようワクチン接種についても話し合ってみてはいかがでしょうか。
ただし、ワクチンは帯状疱疹を完全に防ぐものではありません。
また、接種ができない人、あるいは、注意を必要とする人もいますので、接種にあたっては医師とご相談ください。