帯状疱疹という病気そのものが他人に感染することはありませんが、入浴の際には注意が必要になります。
帯状疱疹の原因は水痘・帯状疱疹ウイルスによるもので、多くの人が子供の頃にかかる「水ぼうそう」と同じウイルスになります。
ですから、帯状疱疹にかかった人が、つぶれた水疱から流出するウイルスに直接触れるたりすることで、過去に水痘にかかったことがない人、特に免疫力が低下している人や妊婦、乳児に感染を引き起こす可能性があります。
乳児や妊婦は水ぼうそうが重症化するリスクが高く、妊娠中に発症した場合には、先天性水痘症候群の赤ちゃんが出生することがあります。
特に赤ちゃんや妊婦との接触は避けるべきだとされています。
感染は通常、直接接触によるもので、患部が覆われている場合、感染リスクは低くなりますが、発疹や水疱がある間は、家族間でも接触に注意した方がよいでしょう。
★入浴時の注意点
帯状疱疹に罹患後の入浴は基本的に可能ですが、いくつかの注意点があります。
- 入浴は個別に行い、最後に入るようにする。
- 湯船にはつからずにシャワーで入浴する。
- 入浴後のタオルは他人と共有せず、洗濯物を別にする。
◎帯状疱疹を悪化させないために◎
- 患部を刺激しないようにする。
- 湯船の温度はぬるめに設定し、患部を直接こすらないようにする。
- 強い石鹸や洗浄力の強いボディソープは避け、刺激の少ないものにする。
- 入浴後は患部を清潔に保ち、しっかりと水分を拭き取った後、保湿を行う。
- 体を冷やさないように、入浴後は出来るだけ暖かくする。
特に乳幼児のいるご家庭は家族で入浴することが多いでしょう。
発疹や水疱がある間は、家族間で協力しながら回復まで過ごしていただければと思います。
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この記事は、BIG TREE. 練馬クリニックの院長、田部田 英之が
監修しています。
【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任