70代の母親が「膝が痛い」と言って家にこもるようになってしまいました。膝の痛みに効果がある、自宅でも出来るような5分程度の簡単な運動はありますか?

本日は、膝の痛みに対して、簡単に自宅でできる運動をご紹介します。

膝の痛みは70歳以上の高齢者の50%以上の方が抱える悩みであるともいわれています。

若い方でも膝の痛みに悩んでいる方も多いですが、若い方は、スポーツ等で膝の靱帯や半月板の損傷により痛みを感じている方が多いです。
一方高齢者の方は、スポーツなどしていなくても膝が痛みます。立ち上がる時や階段の上り下りでの痛みが特に多いです。
その他にも、膝が腫れたり水がたまったりもあります。

多くの方が、加齢と共に起きる筋肉の減少によって関節の変形が起こる、変形性膝関節症の症状です。

変形性膝関節症とは

男女比は1:4で女性に多くみられ、高齢者になるほど罹患率は高くなります。
初期では立ち上がり、歩きはじめなど動作の開始時のみに痛み、休めば痛みがとれますが、正座や階段の昇降が困難となり(中期)、末期になると、安静時にも痛みがとれず、変形が目立ち、膝がピンと伸びず歩行が困難になります。
日本人では、中期・末期になるとO脚の形を呈して足が開くような見え方になります。

変形性膝関節症になってしまう原因は、筋力低下・関節軟骨の老化によることが多いですが、肥満や素因(遺伝子)も関与しています。
加齢によるものでは、関節軟骨が年齢とともに弾力性を失い使い過ぎによりすり減り関節が変形します。

変形性膝関節症の治療では、ヒアルロン酸注射やお薬・理学療法士による指導等があります。

特に、大腿四頭筋の筋力低下が多くの方に見られます。
大腿四頭筋は太ももの前にある筋肉で、膝の関節を安定させるために、非常に重要な役割をしています。
本日は大腿四頭筋の自宅でできる簡単な運動を2種類ご紹介します。
座ったままの運動と寝た状態で行う運動です。

大腿四頭筋を鍛える、自宅でできる簡単な運動

座ったままの運動

片方の膝を伸ばし足をあげます。
あげたらそのままの姿勢で5秒間止めます。

5秒間止めて下げます。

それを片方ずつ10回行いましょう。

■5秒止める10回行う

ポイント

  • 膝を伸ばしたままにする
  • 椅子に付けている手は力を入れすぎない

寝た状態の運動

片方の膝を伸ばし足をあげます。もう片方の膝は曲げておきましょう。
あげたらそのままの姿勢で5秒間止めます。

5秒間止めて下げます。

それを片方ずつ10回行いましょう。

■5秒止める10回行う

ポイント

  • 膝を伸ばしたままにする
  • 床に付けている手は力を入れすぎない

大腿四頭筋は人間の中にある大きな筋肉のうちの一つです。
筋肉痛ができるほど刺激をいれて、運動を行っていきましょう。

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