対応可能です。ご質問の症状は「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」と呼ばれる症状です。
この場合、
- 閉塞性動脈硬化症
- 腰部脊柱管狭窄症
この2つを念頭に鑑別診断を進めます。足が冷たく感じるとのことなので、下肢の血流が低下する閉塞性動脈硬化症の可能性があります。
閉塞性動脈硬化症とは
閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)とは、手や足の血管に起こる動脈硬化のことで 、 血管が細くなったり、つまったりして、充分な血流が保てなくなる病気で、 末梢動脈疾患とも呼ばれます。
症状
症状としては、下肢の冷感や、しびれがあり、足の血の気がなく青白くなってしまうことなどが挙げられます。また、歩行時に下肢への血流が維持できなくなってくると倦怠感や脱力感・ふくらはぎのあたりに痛みがでたりすることがあり、しばらく休むとまた歩けるようになるというような症状がみられます。
こういった症状は、間欠性跛行と呼びます。間欠性跛行は腰部脊柱管狭窄症という腰の病気でも同じような症状がみられることがありますが、検査によってどちらなのか見分けることができます。下肢の虚血(きょけつ)※1 が進行すると、安静時にも症状が出現するようになります。
身体の制限や苦痛をもたらし、QOL低下につながります。
※1・・・組織・臓器へ動脈血が減少し、局所的に貧血を起こしている状態
閉塞性動脈硬化症は、年代でいうと70歳前後で発症することが多いとされています。心筋梗塞と比較すると、発症年齢の水準が10歳ほど高くなっています。いわゆる生活習慣病とよばれる、糖尿病や高コレステロール血症の病気の方や喫煙者などは発症するリスクが高くなっています。
閉塞性動脈硬化症の人の約4割~6割は脳や心臓の動脈にも病気があるといわれています。狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患や高血圧症・メタボリック症候群などとも密接に関係があります。血圧は正常値の場合は、当然血管へ負担をかけることはありません。
しかし、高血圧になると、血管へ圧力が過度にかかって負担をかけ続けていることになります。そのため、血管の収縮性の低下を引き起こし、閉塞性動脈硬化症を引き起こす要因となってしまいます。
さらに進行すると潰瘍ができてきて腐ってしまうことがあります。最悪切断に至る場合もあります。潰瘍や壊死が起こると、皮膚への感染が容易に起こりやすくなり、 細菌が体内に入って、敗血症になってしまうと命の危険をも脅かすような事態になり得ます。
速やかに医療機関へ受診し、適切な治療を受けることが大切です。