- 帯状疱疹の診断神経の走行に沿って痛みが広がっていること
- 特徴的な発疹があること過去に水ぼうそうにかかったことがあること
- 帯状疱疹を発症するような要因があること(加齢、疲労、ストレスなどによる免疫力の低下)
- 上記が認められれば帯状疱疹と診断されます。
しかし、初期の症状として多い神経の痛みのみで、水ぶくれができる前の段階の場合、帯状疱疹を発症しているかどうか、血液検査で診断することもあります。
血液中に含まれる、水ぼうそうのウイルスに対する抗体の量を調べて診断します。
帯状疱疹と単純ヘルペスの違い
帯状疱疹と似ている症状がみられる病気として、単純疱疹ウイルスによる「単純ヘルペス」が挙げられます。
帯状疱疹は神経の走行に沿って帯状に発疹が出るのに対し、単純ヘルペスは粘膜周辺に発症することが多く、数回にわたって再発を繰り返します。
発症する前に神経がピリピリするよう痛みが出ることがありますが、帯状疱疹のような締め付けるような強い痛みやしびれなどはありません。そのため、帯状疱疹とは区別することは容易です。
また、単純ヘルペスの場合は重症化することはほぼなく、 5~7日ほどで治ることが多いです。
帯状疱疹の場合は数か月、場合によっては後遺症が残り数年に渡り痛みと付き合っていかない場合も多くあります。
帯状疱疹と皮膚炎などの発疹との違い
ほかには、かぶれと呼ばれる「接触皮膚炎」や、皮膚に水ぶくれができる「水疱性類天疱瘡」なども、帯状疱疹と同じように発疹を伴う病気です。
しかし、帯状疱疹のような強い痛みはありません。
水ぶくれができるのは同じではありますが、接触皮膚炎はアレルギー反応が原因で、帯状疱疹はウィルスが原因です。
接触皮膚炎は、何らかの物質が皮膚に接触し、それが刺激やアレルギー反応となってかゆみを伴う湿疹ができ、ひどくなると水ぶくれとなってしまうことがあります。
アレルギーにあたる原因物質との接触を避け、ステロイド外用薬を塗布したり、かゆみが強い場合は抗ヒスタミン薬を内服することで改善します。
帯状疱疹は、早期治療が大切です。自分で判断せずに、痛みや発疹がある場合は、早めに医療機関を受診し、適切な診断・治療を受けましょう。