帯状疱疹後神経痛にはどんな治療がありますか?

帯状疱疹後神経痛の従来の治療法は、抗うつ薬や鎮痛剤、神経ブロック療法など、人によって違う症状や程度に合わせ治療法をきめ細かく選択して行われます。

神経ブロック療法

  • 星状神経節ブロック

顔・頭の帯状疱疹には星状神経節ブロックを行います。血の巡りがよくなり痛みがらくになります。

  • 硬膜外ブロック

脊髄の周りの硬膜外という所に局所麻酔薬を注入する硬膜外ブロックは、神経を一時的にしびれさせて痛みをとるので、首から足の先まで体のどこにできた帯状疱疹の痛みにも効果的です。

薬物療法

鎮痛薬・抗うつ薬・抗けいれん薬・漢方薬などの内服、局所麻酔薬配合の塗り薬などで治療します。
最近では、効果の期待出来る新薬が続々と承認されております。

「プレガバリン」は、従来の鎮痛薬とは全く異なる新しい作用の薬剤で、既存の治療法で痛みを取りきれない場合にも大きな効果が期待できます。帯状疱疹後神経痛は、脳内の痛みを伝える神経伝達物質の過剰放出によって疼痛が引き起こされており、「プレガバリン」はこの過剰に興奮した神経伝達物質の放出を抑制し大きな鎮痛作用を発揮します。

帯状疱疹後神経痛の日常の注意点

これらの治療でも痛みを取り除くことが難しい場合もあります。気長に治療すること、むしろ痛みを受け入れて、痛みと上手につきあって生活していくことも大切です。

  • 入浴

 入浴で体が温まり血液の循環がよくなると痛みがやわらぎます。他の病気で入浴の制限がなければ、入浴回数を増やしたり、温泉へ出かけたりするのもよいでしょう。

  • 散歩

 筋肉が萎縮しないように、適度な運動を心がけましょう。

  • 趣味を持つ・積極的に外出する

仕事や趣味に熱中したり、人と会話したりするなど、注意が他のことに向いているときには痛みを忘れていることが多く、反対に家にひとりで閉じこもっていると、じっと安静にしているにもかかわらず、痛みが気になり、落ち込んだり、不安になったりして、その結果、痛みの悪循環が起こってしまうことがあります。痛み以外のことに気が向くように、趣味を持ったり、積極的に外出したりしてみるのもひとつの方法です。

  • 保温

「寒さ」や「冷たさ」で痛みが増すことがよくあります。冬には保温し、夏には冷房の冷たい風に直接あたらない、外出時には必ずはおれる衣服を持って行くなどの工夫をするようにしましょう。

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