お尻伸ばし、胸反らしがおすすめです
腰痛予防として、日頃からやっておいた方が良い運動・ストレッチでは、①「お尻伸ばし」②「胸反らし」が良いかと思います。まずは①の「お尻伸ばし」のやり方から説明します。
お尻伸ばし
「お尻伸ばし」は両手をお尻に当て、その当てた手でお尻を押しながら、お尻を伸ばしていきます。(右図参照)
腰痛にも様々あり、かがむ動きが痛い人もいれば、身体を反らした時に痛みがある方もいらっしゃいます。症状の現れ方はそれぞれありますが、どの方であっても股関節をしっかりと動かすことがとても大切です。日本語ではよく「腰に力を入れる」「腰を回す」という表現がありますが、腰(いわゆる腰椎=腰のあたりの背骨)は思っているほど力が入りませんし、思っているほど回りません。股関節を柔らかく使えずに、腰椎のあたりばかりを使って運動をし続けると腰痛になる可能性もあります。
日本語の表現でよく言われている腰とは、概ね股関節を指すことが多いです。何か運動をする場合には、準備運動も含め、股関節をしっかりと柔らかく使えるようにしておきましょう。
胸反らし
「胸反らし」は、背骨の中でも胸椎(首と腰の間に位置する背骨)をしっかりと動かす運動です。股関節と同様にこの胸椎と呼ばれる背骨の動きが悪くなると、そこに接する腰椎付近に負担がかかることがあります。そのため、胸椎のあたりを柔らかく使うことも腰痛予防には良いと言えるかもしれません。
「胸反らし」のやり方は、座った姿勢でまず顔を天井に向け、そこからゆっくりと胸のあたりの背骨を伸ばしていく運動です(右図参照)。この運動・ストレッチで動かしていきたいところは、先述したように胸のあたりの背骨なので、行う場合は腰のあたりに力が入らないように気をつけてください。
この運動・ストレッチでのポイントは、「ゆっくりと・力まずに・伸ばすことが出来る範囲で無理なく」です。この運動に限らずではありますが、こういった運動・ストレッチをする際に過度に力を入れたり、勢いをつけて行ってしまうとかえって怪我に繋がる恐れがあります。そのため、先述したポイントに注意をして運動・ストレッチをするようにしましょう。
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この記事は、BIG TREE. 練馬クリニックの院長、田部田 英之が
監修しています。
【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任