帯状疱疹後の神経痛に対してリハビリは有効です。
予防としては、免疫力を高めていくことが大事になります。
◆帯状疱疹とは
帯状疱疹は、知覚神経に潜んでいる水ぼうそうの原因となるウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が細胞性免疫の低下により再活性化することにより発症します。
◆症状
神経の領域に沿った痛みで始まり、4~5日後に疼痛部位に一致して紅斑が出現してその後に同部位に小水疱が約1週間にわたって増え続けます。
◆当院での治療
- 抗ウイルス薬
- 鎮痛薬
- 神経ブロック注射
- 運動療法
今回は当院の治療の中でも、リハビリ(運動療法)に着目してまいります。
◆帯状疱疹に対するリハビリの取り組み
帯状疱疹の原因となるウイルスは日本人成人の90%以上の体内に潜んでいると言われています。
そのウイルスが、加齢や疲労・ストレス等の免疫機能が低下することで発症します。
その為、当院では薬・注射にて帯状疱疹による神経痛が軽減してきた段階で運動療法を行い、神経痛によって低下した身体機能の改善・免疫機能の向上を目的にリハビリを進めております。
また帯状疱疹による痛みの程度、年齢等によって負荷量を注意しながらリハビリを行い一人一人に合わせたプランで提供を行なっております。
◆帯状疱疹になる前に(予防)
帯状疱疹は80歳までに約3人に1人が発症すると言われております。(※1)
ワクチン接種
当院ではワクチン接種を行なっております。
①乾燥弱毒性水痘ワクチン「ビケン」(生ワクチン)
対象:50歳以上
効果持続期間:5年程度
※免疫抑制剤などによる治療を受けている方は接種できません
②乾燥組換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス」(不活性ワクチン)
対象:50歳以上または帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の方
効果持続期間:9年以上
いずれのワクチンも50歳以上の方は接種を受けることができますが、効果や副反応、接種対象や接種回数などに違いがあります。
どちらを接種するかに関しては必ず医師にご相談ください。
※1)Shiraki K. et al.: Open Forum Infect Dis. 4(1), ofx007, 2017
免疫力を高めるポイント
- 睡眠
- 運動
- 腸内環境を高める
- ストレスの軽減
ポイントを意識して取り組むことで予防にも繋がります。
帯状疱疹で悩まれている方、帯状疱疹でないが免疫力に不安な方(年齢、食事面、ストレス、疲労等)は是非当院にお声かけください。一人一人の状態に合わせた治療を行ってまいります。
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この記事は、BIG TREE. 練馬クリニックの院長、田部田 英之が
監修しています。
【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任