帯状疱疹の後遺症として生じる痛みや身体の制限を軽減するために、食事療法や薬物療法、物理療法等があります。
その中で食事療法、適切な栄養素の摂取は、免疫系の強化、炎症の抑制、神経の健康維持に寄与し、回復を促進することが期待されます。
帯状疱疹の後遺症として生じる痛みに効果的な方法
1. 抗酸化物質の摂取
ビタミンC
強力な抗酸化作用を持ち、免疫機能をサポートします。神経痛の痛みを和らげ、回復するのを助ける働きがあります。
ビタミンCを多く含む食品には、オレンジ、グレープフルーツ、イチゴ、キウイ、ブロッコリー、ピーマンなどがあります。マンなどがあります。
ビタミンE
抗酸化作用があり、体内の脂肪等が酸化するのを防ぎ、痛みの原因ともなる酸化ストレスから身を守ってくれています。
ナッツ類(特にアーモンド)、ひまわりの種、ほうれん草、アボカドなどがビタミンEの良い供給源です。
2. オメガ3脂肪酸の摂取
炎症を抑える働きがあり、神経痛等のストレスからの細胞の老化を遅らせる効果が期待できます。
体内では作られないため、オメガ3脂肪酸は特に脂肪の多い魚(サーモン、サバ、イワシなど)から摂取しましょう、また亜麻仁油やチアシード、クルミも豊富です。
3. ビタミンB群の摂取
ビタミンB12やB6は、末梢神経を構成する物質を増加させる働きや、神経の修復や保護に重要な役割があり、神経痛を軽減し、神経の回復を促進することができます。
ビタミンB12は、肉類、魚介類、卵、乳製品に豊富に含まれており、ビタミンB6は、鶏肉、魚、バナナ、ほうれん草、ジャガイモなどから摂取することができます。特に高齢者は、ビタミンB12の不足に注意が必要です。
4. マグネシウムを含む食品
マグネシウムは、筋肉の緊張を和らげ、神経機能をサポートするミネラルであり、神経痛の軽減をしてくれる働きがあります。
ほうれん草、ナッツ類(特にアーモンドやカシューナッツ)、豆類(レンズ豆、黒豆)、全粒穀物(玄米、全粒パン)に多く含まれています。微量栄養素は摂取しにくいため、サプリメント等で補うこともおすすめします。
5. 抗炎症作用を持つ食品
ターメリック(ウコン)やジンジャー(生姜)などのスパイスは、抗炎症作用を持つ食品です。これらを料理に取り入れることで、炎症反応を抑え、神経痛を軽減することが期待されます。
また、緑茶や紅茶等に含まれるカテキンやフラボノイドの色素にも抗炎症作用があり、リラックス効果とともに痛みの緩和に役立ちます。
スパイス(ターメリックやジンジャーなど)、カテキンやフラボノイドを含む緑茶や紅茶等は炎症を抑える作用があります。
6. 水分摂取の重要性
十分な水分を摂取することは、体内の毒素を排出し、炎症を抑えるのに役立ちます。水分補給が不足すると、体内の炎症が増加し、痛みが強まることがあります。
水やハーブティー、食事中のスープなどを積極的に摂取し、常に体を適切に水分補給しておくことが大切です。
食事療法は、帯状疱疹後の神経痛や身体制限を管理するために重要になります。
これらの栄養素や食品をバランス良く取り入れることで、身体の自然治癒力を高め、痛みの緩和を助けてくれます。ただし、個人の体質や症状に応じて、医師や専門家に相談しながら食事療法を進めることが重要です。
それでも痛みが続くなら、痛みの専門科ペインクリニックがあります。
こちらの記事をご覧ください
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◆帯状疱疹後神経痛にはどんな治療がありますか?
この記事は、BIG TREE. 練馬クリニックの院長、田部田 英之が
監修しています。
【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任
この記事は、BIG TREE. 練馬クリニックの院長、田部田 英之が
監修しています。
【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任