神経根ブロックは、首の痛みやしびれの原因となる神経に対して局所麻酔薬やステロイド薬を注射し、痛みや炎症を抑える治療法です。
多くの場合、頚椎の神経根周辺に針を刺すため、その瞬間にはチクっとした痛みや圧迫感を感じることがありますが、実際の痛みの感じ方は個人差があります。
ここでは、頚部神経根ブロックの治療の流れや方法、効果について解説していきます。これから治療を検討されている方や不安を感じている患者さんはぜひ参考にしてください。

神経根ブロック注射とは
レントゲンの透視下などで体の内部を透かし、神経の位置や針の位置を確認しながら正確に痛みの元になっている場所に直接注射をするため、ブロック注射治療の中で最も効果が期待できます。
頚部神経根ブロックの場合は超音波(エコー)を用いて行う事が多いです。
どんな症状の方に効果があるのか
頚椎椎間板ヘルニアや頚椎症による神経根症、頚椎の神経根の圧迫や炎症により以下のような症状がある方に効果的です。
- 首や肩、腕にかけての痛み
- 腕や手の指先などのしびれや感覚異常
- 外傷や交通事故による神経根の炎症
- これらの症状に対し、薬物療法や理学療法で効果が不十分な場合
頚部神経根ブロックの流れと所要時間
- 処置ベッドに横向きでに寝ていただきます。
- 局所麻酔注射をした後、超音波で神経根を確認しながらブロック注射を行います。
- ベッドでそのまま30分程度安静にしていただきます。
以上で終了です。注射自体の所要時間は5分程度のみ、安静も含めて45分程度の治療です。
注意点
注射後、腕にしばらく力が入らない事がありますが一時的なものですのでご安心ください。安静の後に確認をし、その場合には三角巾で腕を支えてお帰りいただきます。
車の運転は非常に危険なため、当日はお車を運転しての来院をお控えいただきます。
医師と相談しながら治療を始めましょう
痛みの程度や感じ方には個人差がありますが、事前に医師から詳細な説明を受け、安静や適切なケアを行いますので、安心して治療を受けることができます。
もし、痛みが非常に強い、または不安を感じる場合は、遠慮なく医師に相談してください。治療前には十分な説明を受け、自分の状態や不安点について理解した上で、安心して治療に臨むことが大切です。

首の痛みは当院にご相談ください
当院では、医師、看護師、理学療法士、管理栄養士が在籍しており、チーム医療で多角的に患者様の痛みの原因にアプローチと改善をする事ができます。ぜひ一度ご相談ください。

この記事は、BIG TREE. 練馬クリニックの院長、田部田 英之が
監修しています。
【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任