帯状疱疹は以前に罹患された事がある方であってもその後の再発の可能性があり、そのため予防をする事が非常に大切とされています。
帯状疱疹予防ワクチンは50歳以上の方もしくは帯状疱疹に罹患するリスクが高いと判断された18歳以上の方であれば、どなたでも任意接種可能で、発症や重症化の予防に効果的です。
過去に帯状疱疹を罹患された方でも接種でき、前回の罹患から5年経過したらワクチン接種が望ましいです。
帯状疱疹の再発のリスク
帯状疱疹にかかると、その原因となる水痘・帯状疱疹ウイルスへの免疫ができるのでしばらくの間は再度かかることはありません。
しかし、加齢とともに疲労やストレス・他の病気にかかったりすることによって免疫力が低下し、ウイルスが再び活性化して症状が出る可能性があります。
また、抗がん剤など免疫抑制を起こしやすい治療を受けている場合も同様です。一年以内に再度かかることは非常にまれですが、その後の経過で再発した人は約6%いるとされています。
帯状疱疹にかかると帯状疱疹後の神経痛への移行やその他合併症を引き起こすリスクがあり非常に注意が必要です。帯状疱疹後の神経痛に移行する確率は加齢とともに上がり、特に50歳以上の方は移行しやすいとされています。
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帯状疱疹を予防するには
帯状疱疹の予防には大きく二つあります。
免疫力が低下しないよう日々の生活を心がける事
・睡眠や休息をしっかりとる
・ストレスや疲れを溜めこまない
・バランスの良い食事
・適度な運動 等
ワクチン接種
50歳を過ぎたら、帯状疱疹の発症や重症化を防ぐうえでワクチン接種は効果的です。現在、帯状疱疹を予防するワクチンは「生ワクチン」と「不活性ワクチン」の2種類あります。
帯状疱疹ワクチンの種類
①乾燥弱毒性水痘ワクチン「ビケン」(生ワクチン)
対象:50歳以上
接種回数:2回
効果持続期間:5年程度
※免疫抑制剤などによる治療を受けている方は接種できません
②乾燥組換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス」(不活化ワクチン)
対象:50歳以上または帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の方
接種回数:2回
効果持続期間:9年以上
いずれのワクチンも50歳以上の方は接種を受けることができますが、効果や副反応、接種対象や接種回数などに違いがありますので、どちらを接種するかに関しては必ず医師にご相談ください。
その他ご不明な点につきましては、当院にてにお気軽にご相談ください。
この記事は、BIG TREE. 練馬クリニックの院長、田部田 英之が
監修しています。
【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任