生活習慣病は治療より予防が重要なのはなぜ?

生活習慣病は、高血圧や糖尿病など、日頃の生活習慣が原因で発症する病気です。予防では生活習慣の改善で病気の発症を未然に防ぎます。
健康的な食事、適切な運動、ストレス管理などの習慣を身につけることで、生活習慣病の発症リスクを低減できます。予防は医療費や治療負担を減らし、生活の質を向上させるだけでなく、健康寿命を延ばすことにもつながります。このことから、予防が大事といわれるのです。

生活習慣病予防

適正体重を知りましょう!


偏食や食べ過ぎは体重の増加や痩せに繋がり、メタボや糖尿病などの発症リスクが高まります。また、女性のやせすぎは将来的に生活習慣病以外の骨粗鬆症や不妊につながりかねません。自分の適正体重を知り、維持することが大切になります。

★BMI(Body Mass Index)
体格指数とも呼ばれ、身長と体重の比率を用いて個人の肥満度を評価するための指標です。
BMI = 体重(kg)÷身長(m)² で計算されます。 
18.5未満: 低体重(やせ型)
18.5 – 24.9: 標準体重
25 – 29.9: 軽度の肥満(過体重)
30以上: 重度の肥満


BMIは一般的な肥満度の指標として広く使用されていますが、
個々の身体組成や筋肉量、骨量などは考慮されず、単に体重と身長の比率だけを示すものです。

そのため、BMIだけで肥満度を評価するのではなく、体脂肪率やウエストサイズなどの指標と併用して、
より総合的に把握することが重要
です。

食習慣を改善しましょう!

★野菜と果物の摂取:多彩な色や種類の野菜と果物を取り入れましょう。
これらは食物繊維やビタミン、ミネラルを豊富に含み、心臓血管疾患や糖尿病などの予防に役立ちます。

★穀物食品の選択:全粒穀物を選びましょう。
白米や白パンよりも、オーツ麦、全粒小麦、玄米などの全粒穀物を選びましょう。食物繊維やビタミンB群を豊富に含み、ミネラルを摂取できます。

★適切なタンパク質源:肉類の代わりに、豆類や豆腐などの大豆製品、魚、鶏肉などの低脂肪のタンパク質を選びましょう。
飽和脂肪酸の摂取を少なくすることで、心臓血管疾患のリスクを低減が期待できます。。

脂質の摂取制限:飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を含む食品(バターやマーガリン、加工食品など)の摂取を控えましょう。
代わりに魚油(DHA、EPA)、植物油(オリーブ油、亜麻仁油など)やナッツ類、アボカドなどを摂取することをお勧めします。悪玉コレステロールを下げる働きがあります。

塩分の制限: 食事中の塩分摂取量を減らすことが大切です。
過剰な塩分摂取は高血圧や心臓血管疾患のリスクを高めます。加工食品(ハムやベーコン、インスタント麺等)や市販の調味料に含まれる塩分に注意し、調理時にはハーブやスパイスで味付けすることや、香味野菜と一緒に調理することもおすすめです。

★適量の飲酒:節度を保ち、休肝日を設けましょう。
適量の飲酒は、心臓血管疾患や高血圧などのリスクを軽減すると言われています。しかし、過度な飲酒は健康に悪影響を及ぼします。休肝日を設けたり、1日分のアルコール摂取量(ビール:500㎖、清酒・焼酎:1合、ワイン1杯等)を守りましょう。

★水分の摂取:毎日適切な量の水分を摂取することも重要です。
水分は体内の代謝や排泄に必須であり、健康的な生活を送るために欠かせません。

これらのポイントと、バランスの取れた食事を心がけることで、生活習慣病のリスクを低減し、早いうちから健康な生活を送りましょう。

生活習慣病についてはこちらのページもご覧ください。

この記事は、BIG TREE. 練馬クリニックの院長、田部田 英之が
監修しています。

【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任

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