生活習慣病の栄養指導はどのようなことを行いますか?

生活習慣病患者への栄養指導では、生活リズムや食事などの生活習慣を改善するサポートを行います。
食事ではエネルギー摂取量の適正化、糖質・脂質・タンパク質・塩分・ビタミン・ミネラル等の栄養に着目し食事指導を行います。個人の状態に適した指導を行うことで、病状の改善、コントロールを行なっていきます。

✳︎生活習慣病について

原生活習慣病とは、生活習慣が原因で発症する病気の総称です。乱れた食事や運動不足、喫煙、過度な飲酒などが主な原因になってきます。

代表的なものに、糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満、心血管疾患、脳卒中などがあげられます。また、日本人の死因の上位は生活習慣病と言われています。

これらの病気は、慢性的に進行し、合併症を引き起こすリスクが高いため、予防管理と早期発見・治療が重要です。

✳︎生活習慣病予防・改善のための食事について

1. バランスの取れた食事

主食、主菜、副菜を基本とした食事を心がけます。主食にはご飯やパン、麺類などの炭水化物、主菜には肉、魚、卵、大豆製品などのタンパク質、副菜は野菜やきのこ、海藻などを食べましょう。

2. 適切なエネルギー摂取

自分の活動量に応じた適切なエネルギー摂取が大切です。過剰なエネルギー摂取は体重増加に繋がり、逆に、エネルギーが不足すると低栄養になり健康に悪影響を及ぼします。

3. 適切な栄養素の摂取

糖質、脂質、たんぱく質のバランスが大切です。

炭水化物は1日分の総エネルギーの50~60%、脂質は20~30%、たんぱく質は15~20%の割合で摂取しましょう。

また、食物繊維も重要で、野菜、果物、全粒穀物(玄米や雑穀等)を取り入れていきましょう

4. 減塩を心がけよう

塩分の過剰摂取は高血圧の原因です。一日の塩分摂取量を6g未満が目標とされています。汁物を減らしたり、麺の汁は残すようにし、加工食品や外食の頻度を減らしましょう。

5. 脂質の質を高めよう

飽和脂肪酸(肉より魚)やトランス脂肪酸(マーガリンやインスタント食品等)の摂取を控え、良質な不飽和脂肪酸(オリーブオイルや魚油など)を選びましょう。

6. 適度なアルコール摂取

アルコールは適量を守ることが重要です。厚生労働省のガイドラインでは、男性は一日当たり純アルコールで20g程度、女性は10g程度が目安とされています。ビール中瓶1本、日本酒1合、ワイングラス1杯程度に相当します。また、休肝日を設けるようにしましょう。

7. 規則正しい食事

食事の時間や回数を規則正しくすることが推奨されています。一日三食を決まった時間に摂り、間食は控えめにします。また、夜遅い時間の食事は肥満の原因となりやすいため、避けるようにします。

まとめ

自分の生活リズムや嗜好にあわせ、無理のない範囲で行い、習慣化させていくことが大切になります。
当クリニックの栄養指導では、生活リズムや食事などの生活習慣を改善するサポートを行っています。
ぜひお問合せください。

生活習慣病内科についてはこちらもご覧ください

この記事は、BIG TREE. 練馬クリニックの院長、田部田 英之が
監修しています。

【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任

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