肩が凝っていて、重さやだるさを感じていたのですが、数日前から肩から腕にピリピリとした痺れがあります。 職場の同僚が筋膜リリース注射で楽になったと言っていたのですが、自分に合った治療かどうか教えてほしいです。

首から肩にかけての治療をご紹介します。今回の症状として、慢性的な肩こりの症状と数日前からの首から腕にかけてのピリピリとしたしびれがあるとのことですが、まず、2つの症状をご説明いたします。

慢性的な肩こりには、いろいろな要因が重なります。最も多いのが、デスクワークの方の肩こりです。これは、デスクワークの中で長時間同じ姿勢をとることにより、首や肩(肩甲骨)の関節や筋肉に負担がかかり、筋肉が柔軟性を失って症状がでるのが一般的です。この場合、筋膜リリース注射(ファシアリリース・ハイドロリリース)は有用かと思います。

なぜなら、筋肉と筋肉の間には筋膜という膜があります。長時間同じ姿勢やもともと柔軟性が硬い人は、筋肉・筋膜がうまく機能していない可能性があり、この機能していない可能性があるところに、筋膜リリースの注射を打つと筋肉・筋膜の機能が改善され、症状が緩和されます。

首から腕にかけてのピリピリした痛み・しびれに関しては、神経症状があらわれている可能性があります。
首の骨は7個あり(頚椎)、そこから神経が出てきます。この頚椎の何らかの問題で首から先の腕や指先にしびれのような症状が出ることがあります。この場合、筋肉・筋膜の問題もありますが、主には頚椎(関節)の問題なので、筋膜リリースよりも頚椎のブロック注射(硬膜外ブロック)等を治療として行うことが多いです。

一度、医療機関で検査してからの治療の判断をお勧めします。医療機関では、頚椎(骨・関節)の検査に対して、レントゲンを用いて状態を把握できます。た、筋肉・筋膜が固まっているかどうか、超音波検査機器(エコー)を使い検査することもできます。

さて、筋膜リリースについてもう少しご説明します。先ほど述べたように、筋膜リリースとは、筋肉と筋肉の間に筋膜という膜が存在して、その筋膜の動きが悪くなることにより、慢性的な痛みを誘発することがあります。

筋膜リリースの注射はどのように行うのか。
超音波検査機器(エコー)を用いて行います。エコーで検査していき、対象となる筋肉と筋肉の間の筋膜を探します。動きの悪いところには、筋膜の線維が固まり白く溜まって見えます。そこに注射を進めていき、筋膜をリリースします。
また、筋膜リリースに使う注射液は、生理食塩水なので、副作用等もなく安全に筋膜をリリースすることができます。

先ほども述べたように、まずは、頚椎の問題なのか、筋肉の問題なのか把握するために検査を行いましょう。

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