父親が10年以上続く腰痛で、さらにコロナもあり外出する回数が減ってしまいました。また一緒に出掛けたりしたいので、少しでも緩和できるストレッチはありませんか?

慢性的な腰痛にお悩みの方向けのストレッチを2つご紹介いたします。
柔軟性の向上が目指せ、高齢の方も無理なくできるストレッチです。

①ももを伸ばす運動 【左右2回】

安定した椅子に浅めに座り、片足を伸ばします。
伸ばした足の膝を両手で押さえながら、ゆっくりとおじぎをして10秒数えます。

②足組みおじぎ 【左右2回】

椅子に浅く座って、右足を左太ももの上にのせて足をのせます。
そのままゆっくりと深くおじぎをして10秒数えます。

そもそも腰痛には、原因の分かる特異的腰痛と原因の分からない非特異的腰痛の2種類に分けられます。
特異的腰痛には、下記の病気が挙げられます。

  • 腰の骨や関節の異常によるもの
    腰部脊柱管狭窄症・腰椎椎間板ヘルニア・腰椎圧迫骨折など)
  • 腰を通過する神経によるもの
    (脊髄の腫瘍など)
  • 腰周囲にある臓器によるもの
    (腎結石、尿路結石、子宮内膜症など)
  • 腰周囲にある血管によるもの
    (腹部大動脈瘤、解離性大動脈瘤など)

一方、検査などしても原因がはっきりしない非特異的腰痛では、下記のような原因が考えられます。

  • 血流の減少
  • 筋力の低下・こわばり
  • 心理的ストレス
  • 腰に負担のかかる生活習慣

ストレッチや体操は、筋肉を伸ばすことで筋肉のこわばりを減らし、血流を良くする効果があります。
またストレッチはリラクゼーションとしても効果的なので、原因の分からない腰痛への効果が期待できます。

腰の負担軽減のためには、生活習慣の見直しや姿勢も大切なポイントです。
特に、猫背のように偏った悪い姿勢は腰痛を引き起こす原因になります。
猫背は頭が前に出てくるため、頭の重みを支えるために背中から腰の筋肉に大きな負担がかかります。
スマホやパソコンの利用が多い方は画面に顔を近づけて前のめりになりやすいため注意が必要です。

自分は姿勢がいいから大丈夫だという方でも、実は自覚がない猫背だった、という場合もあります。
まずは、自分が猫背であるかどうか、以下の方法で確認してみてください。

  1. 壁の前に椅子を置く
  2. 壁に向かって椅子に座り、つま先と膝を壁につける
  3. 力まず、自然に立ち上がる

猫背の方は、身体を前に傾けて立ち上がる癖がついているため、目の前の壁が邪魔をしてうまく立つことができません。
一方、猫背でない方は、違和感なくすっと立ち上がることができます。

セルフチェックで猫背であることがわかった方は、お腹まわりの筋肉も凝り固まってしまっている可能性がありますので、以下のストレッチを行ない、お腹まわりの筋肉をほぐすことを意識してください。

お腹の前側(腹直筋-ふくちょくきん)のストレッチ

  1. うつぶせになった状態で、手を胸の横につく
  2. 手で支えながら上半身を起こし、身体を反らせる

このストレッチで腰が痛くなる方は、以下の簡単なストレッチを試してみてください。

  • 仰向けに床に横になり、腰の下に巻いたタオルなどを入れて腰を反らせる
  • 息を止めずに、ゆっくりと呼吸をして、時間をかけてお腹を伸ばす

こまめにストレッチを行なってお腹の筋肉を伸ばし、柔軟性を保ち、正しい姿勢で腰痛改善を目指しましょう。

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