ひどい腰痛に悩まされたことがあります。予防や治療のために腰痛体操というものがあると聞きました。どういったものか教えてほしいです。

腰痛を含めた背部痛の治療には運動療法、つまり腰痛体操が効果があると言われています。
腰痛体操をうまく取り入れることによって、痛みが軽減したり、運動能力や活動性が向上し、生活の質が改善されたりします。

腰痛体操とは、腰椎を保護してくれている筋肉を鍛え、柔軟性を高めることによって腰痛を予防することを目的とした体操です
背部痛に関する理学療法ガイドラインでは、さまざまな方法の根拠が示されています。

スランプストレッチ体操

長座位にて足底を壁につけ、体幹から首にかけて体を曲げていくことで首の後からふくらはぎを含めた足先まで、伸長する方法があります。

エアロビクス体操

さまざまな体操の中の一つです。リズミカルな運動で脈拍を上げることにより、心臓血管、肺機能を活発にし、有酸素能力をあげます。腰痛、腰周囲のインナーマッスルの機能不全、運動に対する恐怖感、自身の体がどこまで動けるのかなどの身体の自由が生まれ、より過ごしやすい生活を送ることができるようになります。

エアロビクス体操は運動後、その場だけの効果ではなく長期的にみても効果が持続する傾向にあります。

脊柱安定化体操

脊柱の安定化をはかる体操です。脊柱の安定化というのは体幹トレーニング、腹腔内圧、インナーマッスルなどさまざまな呼び方があります。しかし、脊柱の不安定性が症状に関係のない亜急性から慢性の腰痛に対しては脊柱の安定化体操は効果はありませんでした。

マッケンジー体操

マッケンジー体操は1週間以内の急性腰痛に効果がある。しかし、腰痛発症から3ヶ月以上は経っている腰痛もちの方はマッケンジー体操を行うより、活動性を高めるように外出をしたり、筋力トレーニングを行ったりすることの方が効果的です。

ウィリアムズ体操

①上むき寝て、両膝を曲げて少し開き、両手を伸ばし膝の上を滑らすようにしてゆっくりと上体を起こします。起き上がってしまう負荷が抜けてしまうので肩甲骨が持ち上がったら静止し、その姿勢を保持。

② ①と同じ体位で、腹筋に力を入れて腰部を下に押し付けるようにし、腰部より上の背部は平らにベッド上につけたままで臀部の筋を収縮させ上に持ち上げ、ベッドから離します。

③ ①と同じ体位で、両膝を曲げたまま胸の ところに持ってくる.片膝は曲げたままで、片膝を両手で抱え、ゆっくりと胸に引き寄せます。

④ 仰臥位で片脚屈曲位、その位置から膝が伸展位に なるように下腿を持ち上げる。足関節は 0 度で、 左右交互に繰り返します。

⑤ 両肘を伸ばし、片方の膝を屈曲位にし、他方の膝は伸展位のまま体重を前下方へ移すようにする。

⑥ 両足を10 cmくらい開 いた立位から、頸部、胸部、腰部の順に屈曲して いき、同時に膝を屈曲していき、しゃがむ。そしてお尻の筋肉が十分突っ張るまで身体を前に倒します。そのとき、両踵が床から離れてしまわないように注意しましょう。

ぜひ、ご自身にあった体腰痛体操を見つけてください!

>>腰痛の治療と予防はこちら

【関連記事】
>>座ったままできる腰痛ストレッチ
>>立ったままできる腰痛ストレッチ
>>ストレッチポールを使った腰痛ストレッチ
>>寝ながらできる腰痛ストレッチ

| よくあるご質問一覧へもどる |